フィギュアに思う


確かに今回のフィギュアの五輪代表選考は5人の選手が3枠を争っているし、
昨シーズン後には本命と思われた安藤・荒川・村主のうち2人が出遅れている間に
新鋭中野が急成長を遂げ激戦に思える。が、激戦なのとハイレベルな争いはまた別の話。
激戦ではあるが、ハイレベルな争いかというと首をかしげる


正直、現在の採点法になって見ていてもよくわからない。
現在最強であるイリナ・スルツカヤの得点があんなに伸びることも
誰も彼もがビールマンスピンをするのもなんだか見ていておもしろくない。
ミスしないで加点できる技に走りがちで、ジャンプは跳ぶ回数が決められていて
みな安全策をとりたがる。だから表現力を際だたせる村主の演技とか、テクニックで圧倒しようとする
浅田真央の演技は見ていておもしろい。


ちょっと話しがそれたのだが、まあテレビを見ていてもこれぐらいの得点がでるだろう
なんて推測はしにくくほんとに採点結果がでないとよくわからないのだが、
代表を争っている5人だとやはり荒川・村主は180点代に乗せてくるか???という演技だし
安藤は4サルコウを入れると10点近くあがるけれど、パーソナルベストは170点代。
新鋭中野は確かにNHK杯勝ったりしたけれど150点代に留まっている。
五輪でスルツカヤ、コーエン、クワンらと争えるのは荒川・村主か・・・
だからこそ、パーソナルベストが最も高い浅田の五輪出場が認められないのが残念なわけで。
本日のSPもダブルアクセルさえ跳んでいれば技術点が2.5あがるはずなので(0.8→3.3)
荒川・村主が完璧だったけれども、首位だっただろうし。


まあ浅田の出場は認められないでしょ。世界選手権3位のコストナー(波がありすぎるのか
彼女のすごい演技って目にしてないけど)が地元メダルをねらう上では単純に
枠を減らしてしまいそうな浅田の出場は間違いなく認められない。
だからといってISUに特例申請さえしない日本スケート協会には???がつくよ。
五輪目指した選手がいるのに浅田ひとりのために・・・って城田強化部長はコメントしているようだけど
勝負事で一番強い選手がでないことで得る代表権に何の価値があるのか。
グランプリファイナルで浅田の出した189点が五輪で何処に位置するかわからないが、
メダル圏内の得点で、より低い得点で誰かがメダルを取れば、そのメダルの価値は
蔑視されることだって起こりうる。ありがちな「XXXが出てたらねっ」ていう「たられば」
正当な勝者を純粋に祝福できない要因を自らが作ることはないんじゃないかと思うのだ。


そして申請をしない協会にはさらにうがった見方が可能となる。協会内の権力・派閥争いの中で
犠牲になっているのではないかとか、浅田が五輪に行きさっさとプロ化でもされると
バンクーバーの星として育ててきたのに・・・当初予定が狂ってしまう。
トリノは浅田・村主を中心に安藤を加えて、バンクーバーは安藤を中心に浅田プラス若手を加えて
みたいな絵を崩したくない?


システム障害とか採点ミスとかでぐだぐだな運営やっているやつらの考えとかなんて尊重するのもばかばかしいし、
訳のわからん意地をはり意味不明な説明をするぐらいなら、浅田の申請をすりゃー大衆の支持はうけられるのに。
それで浅田がメダルを取れば、満足でしょ。
このままじゃハイレベルとか言う言葉だけが踊り、
今年の世界選手権の2の舞になってもおかしくない。そんときに強化部長は辞めてくれるのかね。