最強?

関東では千葉ロッテマリーンズセリーグ覇者阪神タイガースに激勝し2勝0敗としたその日
京都では競馬界の歴史に残る偉業が達成された。実に10年ぶりとなる3冠馬の誕生である。


今週はずっと京都行きを検討していたものの、家で仕事という障害を乗り越えることができず
テレビ観戦。テレビ放映は渋谷官放とお台場民放だったのでどちらがいい実況をするかわからないため
HDDレコーダーでW録。まあ不祥事など色々あるけど渋谷官放の方がいい実況する確率は高い。
そんな風に思いながら、すでに原型の再現性を失っているマイクロビーズソファ(byMUJI)に
体を埋めて時がくるのをまつ。


皐月賞、ダービー共にスタートの出遅れをものともせずものすごい脚を見せて勝利した馬だけに、
距離の長い菊花賞ではスタートで遅れても大丈夫という安心感と距離に対する適応だけが
単勝支持率79%を集めたディープの不安材料。鞍上は武豊


淀のG1ファンファーレが鳴り響きスターターがスタート台に上がる。
そして淀のボルテージとリンクして自分のボルテージも上がってくる。
再現性を失っているが故に、不自然な体制になっている自分の姿勢を今一度質して、
ゲートイン及び出走に備える。
そして世紀のレースは始まった。


7番ディープインパクトは誰もが予想しなかった抜群のスタートをきり、
それが故に(後に武豊は3角4角がわかっているのでディープが走りたがったと言っていたが)
前に前に行こうとして折り合いがつかない所謂「かかっている」状態。
そのまま1週目のメインスタンド前でもひどく折り合いを欠いており、通常こんな状態で道中進めば
最後に脚を使うことができずに敗退なんてことはよくある敗因だったりする。
まあ長距離走短距離走の勢いで走ったり、ペースアップ・ダウンが激しければ体力を消耗するなんてのは
人間の陸上競技と同じである。


2角から向こう正面にかけてやっと馬が落ち着き、淀の名物である坂を上って下ってくると第4コーナーでは
いつも通り外に持ち出して追い始める。
しかし、、、
内では常に2番手の好位置をキープしていたアドマイヤジャパンがいいタイミングで先頭に立ちなかなかの脚色を見せる。
ディープ届くか???


と、思ったのは一瞬で武豊のムチに反応した3歳最強馬は他の馬がスローモーションに見えるほどの脚を使って
一気にアドマイヤジャパンを抜き去り、21年ぶり無敗の3冠馬が誕生した。淀の盛り上がりとかとは別に
ただただディープインパクトの強さ・末脚の切れ味に感動してしまった。うん。
レース後のスロー映像を見ると今度はディープインパクトだけがスローではない映像のごとく駈けている。
あがり3ハロン33秒3のレコードタイム
いやはや恐れ入った。っていうか化け物すぎる。


なんだか3レースとも万全のレース展開ではないにもかかわらず、横綱相撲を思わせるその強さに疑念が生じる。
この馬って自分が勝てると思って、わざとスタート失敗したり、かかり気味になってみたりして、
他の馬や武豊を試しているんではなかろうかと・・・
プロ野球選手がスタートを遅らせてダイビングキャッチをしたり、所謂「魅せる」プレーをするように
ディープなりに「魅せる」レース展開にしているんではないか???
考えすぎである。さすがにそんなことは考えているわけがない。でもそんなことを思いたくなるほど「強い」


淀での生観戦ではなかったが、ディープの3冠達成と同じ時代に生きれたことはすごくラッキーだった。
ジョホールバルイチローシーズン257本など、自分は自分なりに貴重な時代を生きていると感じた。


さぁ、後日本の競馬界で倒すべき相手はゼンノロブロイただ一頭か。
そして来年はいよいよ世界最高峰の凱旋門賞を日本馬が制覇する快挙が実現するのだろうか?